オリックス生命の社内業務効率化に向け、AI-OCR「DEEP READ」の本格導入決定

教育サービス事業およびAI事業を展開する株式会社EduLab（エデュラボ、東京都渋谷区、代表取締役社長：髙村 淳一、以下「EduLab」)は、オリックス生命保険株式会社（東京都港区、代表取締役社長：片岡 一則、以下「オリックス生命」)の社内業務効率化に向け、EduLabグループが提供するAI-OCR「DEEP READ」の本格導入について決定したことをお知らせします。

取り組みの背景

オリックス生命では、申込書などの各種帳票を扱う上で、膨大なデータを手作業で入力する業務が発生しており、費用および時間の面で大きな負荷がかかっておりました。

こうした課題を多くの企業が抱える中、業務の効率化に向け、活字だけではなく手書きも含めた文字の自動デジタル化を可能とするAI-OCRが注目を集めており、その精度は昨今高まっております。一方でAI-OCRは、いかなる帳票・文字に対しても100％の精度を保証できるものではなく、確実に業務を運用するためには、最終的に人が確認作業を行う必要があります。こうした作業が残る点を考慮した上でも、AI-OCRを導入することによって確実に費用対効果が得られるか、という点が多くの企業において課題となっておりました。

取り組みの概要

こうした中、オリックス生命は2019年初旬より、EduLabグループが提供するAI-OCR「DEEP READ」を用いることにより、業務効率化に向けた様々な実証を行ってまいりました。オリックス生命では、6年連続で50万件以上の新契約のお申込みがあり、様々な帳票に記載された膨大なデータを人の手を介して入力する作業が発生しています。このような課題に対し、確実にミスなく業務を遂行できるという保証と、秘匿性の高い情報も取り扱う中でのセキュリティ面を同時に満たしながら、費用対効果も得られるという点を重視し、綿密な実証を行った結果、あらゆる面での効果が実証できたため、この度、オリックス生命の社内業務における「DEEP READ」の本格導入が決定されました。

運用にあたっては、オリックス生命内での現状の業務プロセスを考慮し、正確さとセキュリティを満たした上で費用対効果を最大化するため、一部「DEEP READ」のカスタマイズを行い、オリックス生命における業務プロセスに最適化されたソリューションを提供いたします。

例えば、AI-OCRが出力する認識結果の確からしさを表す「確信度」を用いることにより、オペレーターが確認するべき項目を最大90%程度削減する業務フローの導入や、基幹系バックシステムの入力ルールに合わせた認識結果の変換処理などを導入することにより、既存の業務フローを大きく変更することなく、AIを最大限活用した業務効率化を図ることが可能になりました。

今後の展開

取り組みの当初はオリックス生命の新規契約に関わる業務に絞って「DEEP READ」の導入検討を進めておりましたが、費用対効果が十分に得られることが確認できたため、その他の業務も含めた全社的な導入を予定しています。他業務展開としては、名義変更や口座変更などの保全業務等への適用を検討しています。

さらに今後、他の業務への展開も進めていく中で、EduLabの持つ自然言語処理技術やレコメンド技術等をはじめとする様々なAIをも活用し、オリックス生命の業務効率化に最大限貢献できるよう、性能向上や新機能の開発に努めて参ります。

「DEEP READ」とは

DEEP READはディープラーニングに基づくAI（人工知能）を活用した、手書き文字のデジタル化サービスです。業務効率化やデータベースの有効活用といった観点から、紙データのデジタル化に対する需要は年々拡大している一方で、従来型の「OCR(光学的文字認識)」技術では、活字についてはデジタル化できるものの、手書き文字の認識精度は低いという課題がありました。DEEP READは研究開発を経て、業界トップレベルとなる9割以上の精度で手書き文字のデジタル化を可能にし、金融業界などの企業や医療機関、学校法人などに幅広くご活用いただいています。

オリックス生命保険株式会社について

オリックス生命保険株式会社は、オリックスグループの一員として、医療保険を中心とした保険商品を通じて、お客さまに寄り添ったサービスをご提供しています。「シンプルで分かりやすいこと」「合理的な保障をお手頃な価格でご提供すること」を商品開発のコンセプトとし、常にお客さまのニーズを取込みながら商品ラインナップの充実を図っています。個人保険の新契約件数は6期連続で50万件以上となり、保有契約件数も400万件を突破するなど順調に増加しています。

株式会社 EduLabについて

株式会社EduLabは、EdTech分野における新事業の開発・投資、教育ITソリューション・プラットフォームの提供、次世代教育の支援、スクールマネジメントなど、最新のラーニングサイエンスをベースに次世代の教育ソリューションを実現します。東京、シアトル、シンガポール、香港、北京、上海、バンガロール、プネを拠点として展開しています。