1. ”コンピテンシー”としての英語力育成に向けた大妻女子大学のCASEC活用

”コンピテンシー”としての英語力育成に向けた大妻女子大学のCASEC活用

2023年1月13日 導入事例

”コンピテンシー”としての英語力育成に向けた大妻女子大学のCASEC活用

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英語教育研究所所長・教授 服部孝彦 博士

 

 

明治41(1908)年、女子教育のために大妻コタカが開設した私塾からスタートした大妻女子大学。女子が高等教育を受けることや働くことが難しかった時代、女性の自立を目指し、「深く幅広い専門知識や技術の習得、豊かな人格形成」を掲げ、現在は四年制大学へと変化を遂げています。英語教育の面では、英語教育研究所において国際社会での活躍を目指す人材の育成や、学習相談など広く学生の英語の学びをサポートしています。今回は大妻女子大学の英語教育のポイントやCASECの活用状況について、大妻女子大学 英語教育研究所所長・教授の服部孝彦博士にお話を伺いました。

CASEC導入の決め手は項目応答理論に基づいた信頼性。習熟度の把握から弱点補強へ

英語教育に力を入れる大妻女子大学では、1学部を除く全学共通科目である「英語」において、習熟度別にクラスを編成しています。その際、新入生のプレースメントテストとして、短期大学を含む多くの学部で採用しているのがCASECです。

 

「導入にあたり複数のテストを検討しましたが、CASECは項目応答理論に基づいた信頼性の高いテスト(※)であることが決め手になりました。テスト理論の専門家が多数いなければ構築できない仕組みなので、教育測定研究所(JIEM)はしっかりとしたテスト開発を行っている会社なのだと好感が持てたのも大きかったです。

 

CASECでは項目応答理論により、学生一人ひとりの能力に合った問題が出題されるので、40分~50分と比較的短時間で正確な結果が出ます。学生の負担も少なく、受けやすいテストだと感じます」(服部先生)

 

新入生は入学前の3月に、自宅からパソコンでCASECを受験。大学側は、その結果を習熟度別クラスのプレイスメントや、教材や授業内容を考える際の指標として活用しています。加えて、学生にとっても英語力の可視化や弱点把握に役立つと服部先生は話しています。

 

「CASECのもう一つの目的は、学生に今まで受けてきた英語教育の成果を知ってもらうことにあります。テスト終了後、すぐにパソコンの画面にスコアが表示されるのでタイムラグがなく、CASECのスコアと同時にTOEIC® L&RとTOEFL iBT®のスコア目安、英検®級の目安も表示されるので、学生にとっても自分の英語力を把握しやすくなっています。

 

学生たちには、結果が出たら終わりではなく、語彙が弱い、リスニングが弱いなど自分に不足している部分を把握し、スコア別のアドバイスに目を通して弱点補強に役立ててほしいと伝えています」(服部先生)

英語学習を通して、考える力を習得してほしい

「これからの時代は、“スキル”ではなく“コンピテンシー”として、英語力を身に付ける必要がある」と服部先生は言います。コンピテンシーとは、「これからの時代を生き抜くための力」のこと。OECD(経済協力開発機構)や欧州評議会、アメリカの21世紀型スキルなど、教育の世界的な潮流において、カギとなる概念です。

 

「現在の学生が社会で活躍する頃には、今ある職業の約半分がAIにとって代わられ、自動翻訳機もさらに発達し、語学スキルは、以前ほど大切なものではなくなるでしょう。これからの時代は”スキル”としてではなく”コンピテンシー”としての英語力を身につける必要があります」(服部先生)

 

日本では文部科学省の学習指導要領にも反映され、近年は入試問題でも「正解のない課題について思考し、論理的に表現する」力が求められるようになりました。

パフォーマンス重視の英語授業で学生の高次思考力を養う

そこで、服部先生が英語教育のコンセプトに据えているのは、語学学習をとおして自ら課題を発見し、解決するためのクリティカルシンキング、クリエイティブシンキングといった高次思考力を習得すること。

 

「知識・技能は大事ですが、それをインプットするだけでは不十分で、自ら能動的に考えないと、21世紀を生き抜く力を身に付けることはできない」と強調します。

 

 

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服部先生の授業では、学生にとって身近なテーマを取り上げつつ、学生同士で意見を交わしたり発表したりすることを中心に、学生が論理的に考え、表現できるよう導いています。評価においてもフォーマンスを重視し、服部先生が策定に関わった国連英検のスピーキングテストのルーブリック(評価基準表)をアレンジして活用しています。

入学後の英語能力の経年変化測定にCASECを活用、コンピテンシーの育成につなげる

CASECを導入してから6年余りが経ち、新入生のスコアデータも蓄積されてきました。現在は学生の入学時の英語力だけでなく、入学後の能力の変化の把握にもCASECは役立っているといいます。

 

「研究目的のため、一部の学生に入学の1年後にCASECを受験させた際、入学前と1年後とで、スコアに明らかな伸びがみられました。パフォーマンス評価は別途必要となりますが、CASECでリスニングとリーディングの力は正確に測定でき、大学での英語教育の一定の成果は見て取れます。

 

ただ、この結果のみで『大学の授業で英語力が伸びた』と結論づけるのは尚早だと考えます。スキルとしての英語のレベルは上がっていることが分かったので、大学ではそれをいかに使いこなせるようにするか、つまり、いかにしてコンピテンシーの育成に結びつけるかに、今後も挑戦していきたいと考えています」(服部先生)

 

近年、英語の基礎力が高い学生が増えてきたという感覚的な印象は、CASECのスコアを見て確証が得られたとのこと。「パフォーマンス評価とペーパーテストをはじめとする伝統的な評価を両輪で回すためにも、今後もさらに良いテストを開発してほしい」と服部先生。

 

その言葉からCASECのテスト理論や、IRT(項目応答理論)に基づいたCAT(コンピュータ適応型テスト)に対する厚い信頼と期待が伝わってきました。

 

(※)項目応答理論に基づいた信頼性の高いテスト「CASEC」:CASECは、日本初のIRT(項目応答理論)に基づいたCAT(コンピュータ適応型テスト」として開発された、英語コミュニケーション能力判定テスト。問題をランダムに出題するのではなく、受験者の解答の正解・不正解によって次の問題の難易度を変化させていくことで、従来のペーパーテストに比べて短時間で正確な能力測定が可能になっています。

企業・学校のグローバル化を担う、次世代の英語ツール「CASECシリーズ」について

CASECシリーズは、国内最大級のオンライン英語テストです。回答を自動的に分析し、次の問題の難易度を変化させるアダプティブ(適応型)なテストで、従来のペーパーテストに比べ短時間で精度の高い能力測定が可能となります。TOEIC®、TOEFL®のスコア目安や英検®級の目安もすぐ表示され「読む」「書く」を短時間で正確に測定できるCASEC。英語 初・中級向けスピーキング(英会話)テストのCASEC SPEAKINGなど、英語力測定のニーズに合わせたさまざまなテストを提供しています。

 

「CASEC」の導入をご検討の方は、こちらの お問合せフォーム よりお問合せください。

 

企業・団体向けのCASECシリーズ紹介サイト

https://www.casec.jp/series/

 

CASEC(キャセック) – TOEICスコア・英検級の目安がすぐわかる英語テスト

https://casec.evidus.com

 

CASEC SPEAKING

https://speaking.casec.jp/promotion/

 

CASECプロクタリング
https://casec.evidus.com/proctoring/

 


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